本記事では、『採用コンサルティング/インターンシップサポート』をご活用いただいたお客様の実例をもとに、インターンシップを成功させるための方法や、企画事例についてご紹介いたします。

Answer 藤野 祥子
企業研修トレーナーとして全国にクライアントを持ち、年間約100件以上の研修を実施している。企業ニーズに合わせた人財の採用コンサルティング・研修の企画開発に携わる新卒採用のスペシャリスト。
「インターンシップ」をどのように自社導入したらいいのか…。相談をいただくことも増えてまいりました。
本日は「飲食店」 を経営の企業が初めてインターンシップ導入をされた際の事例を参考に「インターンシップ導入のポイント」をいくつかご紹介させていただきます。
「飲食店」企業のインターンシップ事例
【1】人事部+現場のチームを結成する
まず、他社と差別化を図るためにインターンシップ実施に向けた「プロジェクトチームを結成する」ことからはじめました。
現場の社員を運営メンバーに加入することで、人事部だけでは発案できないようなアイディアや意見を「インターンシップ」に取り入れる為です。
特に、戦略的に人選を行ったのは、現場勤務の入社3~5年目の若手メンバーの選出です。社内の若い力がインターンシップ/採用活動を行う上で、非常に大きなエネルギーとなりました。
また、チームに選出された若手メンバーにとっても、学生と関わる機会・「発案・企画・運営する機会」は、働くモチベーションとなりました。
チーム編成を行う際、若手メンバーがやる気になるように、様々な社内での配慮、仕掛けをしています。
ただ、若手を加入させるだけでは、通常業務に加え、インターン関連の新たな業務が増えた…と、モチベーションが下がり、やる気を失う要員になりかねません。取り組み方には、十分な配慮と注意が必要です。
【2】テーマ設定とブランディング
インターンシップのネーミングを公開できないことがもどかしいのですが…
インターンを通じて、いかに分かりやすく、印象的に、会社の「魅力」を届けることができるか?学生に何を届けたいのか? チームで何度も話し合い、真剣に考え抜きました。
最終的に決まったインターンシップ企画のテーマ設定は、
「プロのサービスとは、何か?-20%の大人しか知らない人生の楽しみ方 - 」です。
飲食店を営む企業として「プロのサービスを学生に届けたい。私たちの仕事への本気さ、情熱を届けよう。」という、唯一無二の企画となりました。そこから常に感じられたのは、「現場力=会社の魅力」という強い想いです。そういうことは、必ず学生さんにも届きます。
そのテーマ設定に合わせ、学生に響く「インターンシップ名」を決定しインターンの「ブランディング化」を行っています。
【3】1泊2日の合宿開催
この企画は、学生とのより親密な交流を行うことを目的に、 1泊2日という合宿で設計しました。
インターンシップを合宿形式で行うという判断も、人事部だけのマンパワーでは、正直開催は難しかったと感じています。プロジェクトチームの特に若手メンバーの意欲や思いに支えられ実現することができたと感じています。
【4】社内の「当たり前」が、学生に感動を与え「ファン」にする
合宿中のプログラム内容を1部、ご紹介します。
例えば…「どうやって、かっこよく仕事をするのか?」「美味しい肉の見分け方」「素敵なレストランの選び方」といった飲食店だからこそ見分けられる 「20%の大人しか知らない人生の楽しみ方」 をレクチャーです。
学校でも、友人関係でも、通常の就職活動でも教えてもらえない、知ることのないであろう…大人の世界です。(笑)
また、普段、社員のみなさん達がお客様にしている「プロの接客」や「おもてなし」を実際に学生に体感してもらいました。
厨房での料理人の姿、お客様(学生)をおもてなしするフロア担当の姿…正直、社員にとっては、日常の業務そのままです。
でも、参加した学生は、いままで体験したことのないプロの技術・接客、おもてなしを受け、素直に感動していました。そんなカッコいい社員のみなさんに「憧れ」を抱き、自分もこんな大人になりたい!と、瞳が輝きだす瞬間がありました。
そうなると…もう、その学生さんは、その企業・その社員さんの虜ですよね。唯一無二の「ファン」になってくれます。
【5】独自のプログラムを社員自らが作り出す!
プロジェクトチームメンバーのアイディアで、オリジナルの「人生ゲーム」を作りました。
実際に会社で勤務した場合「どうキャリアアップするのか?」を 学んでもらうため「人生ゲーム」を活用し、クイズ形式で「昇格できたり」「昇格できなくなったり」を学生に体感してもらいました。 学生に、堅苦しいことなく、楽しく会社を知ってもらえるようにといったメンバーのアイディアが形となった事例です。
とにかく、学生たちが純粋に楽しんでゲームに参加している姿・盛り上がる雰囲気はとても印象的な時間でしたね。 また「採用」という視点でみても、学生の「素の姿」を見ることができた貴重な機会になりました。
【6】業務量増加をどう乗り切るか?
様々な施策(チーム結成・テーマ設定・ブランディング・集客・プログラム…)とにかく大変そうな印象をお持ちの方も少なくないと思います。
実際に「通常業務に加えてインターンシップ…業務量が多くなり、通常業務にも差し支えるのでは? 」といった不安のお声をいただくこともあります。
特に、人事部以外から選出された社員は、現場での通常業務があります。それに加えての業務となりますので、業務量も増え、通常業務を行う際にも、連携・サポートが必要となることは、間違いありません。
周囲の理解、協力なしには成しえないということです。選出された社員だけでなく、社内全体としてインターンシップを開催する上での理解を促し、機運を高めるということも成功に導く重要な要素となります。
正直にお伝えします。社内理解へのアナウンス/調整と業務整理は、必須項目となります。
【7】若手社員にとって、最高の成長機会となります。
これは、断言できます。
今回のお客様の事例でもそうなのですが、このプロジェクトに関わった若手メンバーの育成機会・成長機会となりました。
インターンシップ企画に関わった若手メンバーは「自分で発案した企画を実現させる」機会に恵まれます。
また、学生(新人)に真剣に関わる機会・自社の魅力を届ける立場になることで、自社のことをより深く理解しようと努めます。
その取り組みが「若手のリーダー教育」になるんですよね。
【8】尖った独自性なんていりません。「当たり前」が最大の「魅力」になるんです。
採用コンサルティングに入らせていただくと
「うちには、なにもないんでね…」「普通の会社なんですよ…」と、お話される人事担当者の方が少なくありません。
でも、そんなことは、絶対ないんですよ。
物凄く尖った独自性なんていりません。その企業が大切に培ってきた考え方、習慣。そういった文化を見つけてみてください。
「社内の当たり前」が、学生達にとっては、物凄く魅力的に映ります。「え?そんなことでいいの?」と思われるようなことこそが、御社の最高の魅力です。その魅力をピカピカに光らせて、リリースしてみてください。
その企業に合う「最高の人材」を集め、未来を築くお手伝いを―

今回ご紹介した事例では、プロジェクトを推進するメンバーは、初めての事だらけ。チーム内では意見が合わず、衝突も少なくありませんでした。
正直、このチームでインターンシップを成功に導くことの難しさを感じたこともありました。
でも、最初から最後までチーム内に溢れていたのは「学生に自社の魅力を届けたい、学生に素晴らしい体験をして欲しい。」というプロジェクトメンバーの本気さ、純粋な想いでした。だからこその衝突であることも、チームの皆が理解していました。
実際、初めてのことでばかりで、社員のみなさんは大変なことも多かったと思います。 でも、どんなに困難に感じることも、みなさん、諦めませんでした。
将来、共に働く仲間と出会うため、本当に真剣でした。
チームメンバーの中には、インターン終了時、学生さんと同じように、感動し泣いている方もいました。社員同士の絆が深まり「人生で忘れられない感動的な経験だった!」と喜んでいる方もいました。
満足そうに帰宅する学生を見送る若手メンバーの姿には、私も胸が熱くなり感動でこみ上げてくるものがありましたね。様々な困難を乗り越え、インターンシップを見事に成功させた時の、社員の皆さんの達成感に満ちた笑顔は、忘れられませんね。
学生の満足度100%は、当たり前なんです。
こめんなさい。こんな言い方。でも、本心です。
私の仕事は、運営に関わる社員のみなさんと共に、作り上げる、その企業らしい唯一無二のインターンシップです。
「人事部のみなさんと想いを共にする本気の仲間・チームを作る」こと。社員のみなさんの前向きなエネルギーは、必ず学生さんの満足度に繋がり、企業の魅力を最大限にお届ける要素となります。
新卒採用、インターンシップにおける様々な施策・戦略はありますが、まずは、そこに全てをかけサポートさせていただいています。
私たち、ガイアシステムの採用コンサルティングは、その会社の人事部の一員として、企業の将来的な繁栄を一番に考え抜くことを信念に取り組んでいます。 それが、やりがいですね。
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